DV事例


暴力には、身体的なもの、精神的なもの、経済的なもの、性的なものなどがあります。

資料出所:内閣府「配偶者等からの暴力に関する事例調査」(平成13年)

 

●身体的なものの事例

  • 事例1 私の髪の毛を引っ張って引きずり回したり、蹴飛ばしたり。それで、私はもう動けなくなって、警察を呼ぶことも出来なくて。外にも引きずり出されたりして。「このまま死ぬような事をされて、そてで死ぬんだ」と思いまた。それが一番怖かったことです。(30代)
  • 事例2 カーッとしてくると、私の胸ぐらをつかむんですよ。そして何かをわめきながら、壁とかにガンガンぶつけるんです。座っている時だと、いきなり押し倒されて同じようにやられるんです。そんな時は、「あ、殺されるかもしれないな」って恐怖が、やっぱりあるんですよ。(50代)
  • 事例3 最初に受けた暴力の頃から、だんだんにひどくなっていって、最終的には刃物を持って脅されるという状況でした。この先は「命の危険」が考えられましたし、「子どもを連れて飛び降りたら、ラクになる」というような、そういう状況まで追い詰められました。(40代)

●精神的なものの事例

  •  事例1 一切、外と連絡をとれないようにされていました。自分が出かけている間は、私の携帯電話を持たせて、「今どこにいるんだ」と四六時中監視する。約束した時間に家に戻らないと、「浮気していたんじゃないか」「誰と会って、どういう話をしたんだ」と疑う。そういうことが、もう毎日で。子どものことで学校に行ったり、子どもを公園に連れて行きたいというのも一切だめですね。とにかく動きを全部、封じられるということが、ずっと続きました。(30代)
  • 事例2 うちの場合は、何よりもこの「言葉の暴力」がひどかったのです。私の成育歴や家族のこと、私の実家の仕事のことなどを悪く言ったり、私の欠点について延々と説教するとか・・・。自分が疲れ切って何を言ってるのかわからなくなるまで、子どもも含めて、何時間でも人を拘束して、ひどい言葉を言い続けるということが、しょっちゅうありました。(50代)
  • 事例3 新聞の勧誘が来て話しただけでも、その人が帰った後、「やつと昼間、何かあっただろう」と言われたり、よそから電話が来ると、外線を聞いて「誰からの電話だ」と、言われたり・・・。ちょっとごみ出しに行っても、「子どもを連れて行け」って言うんだすよ。私が1人でごみを置きに行くと、また確かめに行くんです。(40代)
  • 事例4 私の実家に「火をつけて、車で突っ込むぞ」「めちゃめちゃにしてやる」ということは、暴力の度に怒鳴っていました。(50代)

●経済的なものの事例

  • 事例1 全部管理されていて、お金も一切持たせてもらえなければ、着るものについてもまったく自由がない。相手の都合のいい時だけ、私に「何か好きなものでも買え」と言ってお金をくれるけれども、私の自由になるお金は何もない。(20代)
  • 事例2    生活費として、光熱費分ぴったりのお金はくれるんですけど、食費やそのほかのお金はくれない。光熱費の領収書とぴったりのお金しかくれない。食費は自分が独身の時に貯めていた貯金でまかなっていました。(20代)

●性的なものの事例

  • 事例1 嫌な時も強要されて、辛かった。避妊をしてくれないので、ピルを内緒でもらって飲むようにしていました。それでも妊娠して、私が「産みたい」と言った時に、私のお腹をたたいて「堕ろせ」と言われて・・・。その時に、「もうだめだ」と思いました。そして、子どもを堕ろしてすぐに、セックスを強要してきました。(20代)
  • 事例2 疲れていた時に、無理やりやられた時に、いやがっているというのが相手に伝わってしまい、その後、かなり「素っ裸のまま殴る、蹴る」とされたことがありました。(30代)
  • 事例3 「性的な行為というのは、男の思い通りだ」と。「男の言う事を、妻は聞くもんだ」という概念が、こびりついている人ですから。自分がいやな避妊の用具を使わない。(60代)

 

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